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まんまるまる

まんまるまる_a0196238_5134753.jpg

Camera : Voigtländer Bessaflex TM
Lens : PENTACON 50/1.8
Film:fuji NATURA1600


自分の写真の中でも、
特にお気に入りの写真というのはあるもので、
日々、枚数は撮ってはいても、
その中から厳選していくとかなり限られた枚数に絞られてきます。

この写真は、その中の一枚。


実は、こちらの写真、過去に掲載した写真ではあったのですが、
まだブログ立ち上げ時に、右も左もわからずとりあえずアップしてしまったため、
あまり人目に触れず埋もれてしまっていたのです。

で、この度、
ブログ村さんの“単焦点レンズで,なんでも 8 トーナメント”へ、
この写真でエントリーしようと思いまして、
それを口実に再掲載させていただいた次第でございます。


さて、
単焦点をテーマにしたトーナメントですので、
せっかくですから、使用したレンズについて少し書かせていただこうと、
使用機材を調べてみたら、、、、

おお・・・!
なんと、“PENTACON 50/1.8”と書いてありますね。
すっかり存在を忘れてしまっていたレンズですが・・・w
いい機会なのでPENTACON 50/1.8について書いてみようと思います。

まんまるまる_a0196238_582137.jpg
PENTACON 50/1.8、
ペンタコンと読みます。

ペンタコン?なんじゃそりゃ!?
と思われるかも知れませんが、ペンタコンとはまだドイツが東西に分裂していた時代、
東独に存在していたメーカーだそうです。

私も詳しい事情は知りませんが、
いろいろな所で(主にネットでw)調べてみましたところ、
ペンタコンの起源としましては、

第二次大戦後、東西に分裂してしまったドイツですが、
ドイツ国内に存在していたカメラ・光学メーカーもその影響を大きく受けます。
ツァイス・イコンという会社もその一つでした。
ツァイス・イコン社は、会社自体が東西に分裂してしまいました。
つまり西側と東側に2つの同じ名前の会社が存在してしまう事になります。
そうなると、どちらが“ツァイス・イコン”のブランドを使うか争う事になってしまいます。
その結果、
西独のツァイス・イコンは東側でいままでのブランドを使わず、
東独のツァイス・イコンは西側でいままでのブランドを使わない。
という事になりました。

そのため、東独のツァイス・イコンが西側へ向けた新たなブランドとして、
ペンタコンというものを作ります。
(ペンタプリズムを搭載したコンタックスという意味だそうです)

その後、東独のツァイス・イコンはいくつかの合併を繰り返し、
社名も、VEB Pentacon(ペンタコン人民公社)と改めます。

このレンズは、そこで製造されたものという事ですね。


ちなみに、既にお気付きかもしれませんが、
ペンタコンの前身であるツァイス・イコンというのは、
カール・ツァイス財団傘下の会社です。
乱暴に言ってしまえば、ツァイスグループのカメラ製造を担当していた会社です。

戦後は、ツァイス・イコンに限らず、
ツァイスグループ全体が(財団も含めて)東西分裂してしまったのです。


まんまるまる_a0196238_5103512.jpgカール・ツァイスという名前が出てくると、
このレンズのオリジナルが気になるところですが、
オリジナルは、プラナーでもテッサーでもなく、
Meyer Görlitz Oreston 50mm F1.8だそうです。

レンズ構成を見るとダブルガウスタイプのようですね。
まあ、ダブルガウスのご先祖様は、ルドルフのプラナーなわけですが。
まんまるまる_a0196238_511119.jpg



まんまるまる_a0196238_5112658.jpgこのレンズはM42マウントというものを採用しています。
ねじでくるくる入れ込むタイプのマウントです。
ひと昔もふた昔も前のマウントですが、
一時期は、世界中のメーカーがこのマウントでレンズ&カメラを作っていて、
中古市場には互換機が大量に出回っています。

そうそう、
冒頭で、このレンズの存在をすっかり忘れてたと言っていたのは、
現在、絞り羽根が故障してしまって開放のままになっているんですよ。
けっして悪いレンズではなく、とてもいいレンズです。

しかし、M42のレンズは絞り羽根の故障多いなー。。
これで3本目だ・・・。





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by wzwzny | 2012-07-26 05:20 | 写真(街、建築物)
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